Ready-made

「既製品」である僕たちに個性を

ニッポン47ブルワリー 47都道府県のクラフトビール展

渋谷の新しいシンボルとして注目を集める渋谷ヒカリエの展示スペース「8/」というクリエイティブスペース4「d47 MUSEUM」で行われていたニッポン47ブルワリー 47都道府県のクラフトビール展に行ってきました。

「d47 MUSEUM」は、D&DEPARTMENT PROJECTが運営しており、90センチ角のテーブルが47台並びデザイン旅行、建築、デザイン、工芸、食、ファッションなどのテーマで日本を見て知ることが出来るスペースとなっている。
この展示の企画はナガオカケンメイ

本企画展のポイント

現在、日本には実に200以上のクラフトビールがあります。
最初はアメリカでの地域ごとのクラフトビールがブームとなり、
日本の地域活性化、ビール作り規制緩和などで、地域の観光会社などが参入して活気がありました。
しかし、大手ビール会社のシェアは大きく強く、
また、発泡酒などの参戦から、とても厳しい状況となりました。
そして、淘汰され、今は日本人特有の職人気質や、その土地の風土、
原材料などのらしさを意識したオリジナリティのあるものが今、まさに育っている最中と言えそうです。
そこに地域のグラフィックデザイナーによるラベルやネーミングデザインが加わり、
バールなどのビールを取り巻く、買う・飲む・送る環境もデザインされている今、
これからますますその土地らしさをクラフトビールに込めていくことに注目が集まっていくでしょう。

本企画展はそんなマイクロブルワリーを通じて、個性を感じてもらいたいと企画しました。
各ブルワリーが、ビールつくりの創業の起源となったものも合わせて展示しています。
老舗の酒造メーカーが立ち上げたブルワーであれば、原点商品である日本酒の一升瓶。
町おこしが商品開発のきっかけであれば、その町を象徴するもの。
そのビールの「オリジナル=起源」を感性で感じとっていただきたいと考えています。

※展示パネル文を引用しました

都道府県に1つずつあるビール醸造所をパネル形式で紹介。
入場するとiPodが渡されそれに録音されているナガオカケンメイとアナリストの話と生産者からのビールの説明が吹き込まれている2部構成になっている。

このiPodは寄付されたもので袋には誰から寄付されたことが記載してあった。

実際にその場で飲むことはできないが他のスペースで販売している場所があり、そこで購入できた。
品揃えは、全点置いてあったわけではないが人気のある商品は置いてあったと記憶している。
パネルの他にビール瓶や麦芽を展示してあった。
空間演出は、写真からも伝わるように雰囲気よく鑑賞できた。
チェアーも置いてあったりと長時間鑑賞にも適していて、私自身1時間半は鑑賞していた(笑)

【個人的に気になった醸造所】

  • 株式会社イクスピアリ ハーヴェスト・ムーン(千葉県浦安市)…複合商業施設内に工房がある。女性責任者の力強いメッセージも印象的だった。

普段、生産者の話を聞く機会がないので、iPodに吹き込まれた生の声から熱い情熱が伝わってきた。
ものづくりというもの、そして、こだわりのビールをしてってもらいたいという叫びが聞こえた。
近年、オクトーバーフェストが流行っておりラガー系ビールや発泡酒以外の選択肢が増え、飲む機会が増加している。
身近でないビールを知り、面白さや奥深さを感じることのできる展示だった。

酔うためにむやみにお酒を飲むのではなく、"正しく"美味しいビールを仲間と飲み合う。
皆さん、お気に入りのビールを見つけてみませんか?