ダリ展
ダリ展を鑑賞するために、六本木にある新国立美術館へ行ってきました。
私は、画家の中で一番ダリが好きなため、この開催を心待ちにしていたファンの一人でした。
ダリの虜になったのは、2001年。
ニューヨーク近代美術館名作展という展示が、上野の森美術館で開催された際に見た「記憶の固執」という作品に幼心ながら心を奪われ、衝撃を受けたのは今でも鮮明に覚えています。
参照:ニューヨーク近代美術館名作展公式サイト
MUSEY「記憶の固執」の作品解説
今回の展示では、残念ながら、「記憶の固執」との再開とはならなかったが、未踏の地であるスペインにあるダリ美術館にある作品を中心に鑑賞することができた。
勤労感謝の日である祝日の午前中であったが、すでに20分待ちとダリファンの多さを痛感した。
美術アカデミー時代に影響を受けた印象派やキュビズムの作品から、一般的に、ダリ作品の代表的なシュルレアリスムの作品のみならず、アメリカ亡命後の美術の世界を幅広く携わっていた様子を知ることのできる展示構成となっていました。
混雑していたのは、やはり予想通り「シュルレアリスム時代」のコーナーであった。
特に鑑賞するのに混雑していたのが、箱根にあるポーラ美術館所蔵の「姿の見えない眠る人、馬、獅子」であった。
私自身、ポーラ美術館へは行ったことがないため、初鑑賞であったが、美術番組でもこの展示会について特集されていることもあり、長蛇の列となっていた。
参照:ポーラ美術館「姿の見えない眠る人、馬、獅子」の作品解説
諸橋近代美術館「姿の見えない眠る人、馬、獅子」の作品解説
私自身は、今回印象に残ったのは、ダリ美術館所蔵の「降りてくる夜の影」、国立ソフィア王妃芸術センター所蔵の「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」である。
「降りてくる夜の影」は、シュルレアリスム作品であり、鮮やかな色彩の中に描かれている過去と現在の対立に心が吸い込まれそうになった。
「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」は、ダリが政治的なメッセージを訴えている作品で、日本について深い関わりのある情景がキャンバスに描かれていた。アメリカ亡命後に関心を寄せた量子や原子力といった科学的なテーマに考えさせられる作品となった。
参照:MUSEY「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」の作品解説
撮影可能であったメイ・ウェストの唇をテーマとした、「メイ・ウェストの部屋」は大変込み合っていた。
私も撮影しようかと思ったが、この撮影に、大行列であったため、脇からの撮影で断念。
12月12日まで開催されており、夜遅くまでやっている日程もあるそうなので、再訪できればしたいと考えている。
また、ダリの作品に出会え、知ることができ大変満足した展示であった。
それでは、ダリの名言を最後に…。
Intelligence without ambition is a bird without wings.
「志」のない知恵は、翼のない鳥に等しい
Have no fear of perfection - you'll never reach it.
完璧を怖れる必要はない。決してそこには到達しないから
【参考URL】ダリ展公式サイト