Ready-made

「既製品」である僕たちに個性を

千住博展ー日本の美を極め、世界の美を拓くー

夏季休暇を利用して、またも未踏の地を訪問してきました。

降り立ったのは、今年の甲子園を賑わせた金足農業高校やザキトワさんが秋田犬が欲しいと言って、何かと注目の集まっていた秋田県

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主の目的は、最近、若手世代の試合にまでも足を運ぶようになったため、U23の試合を観戦するためです。だが、個人的には、試合観戦と同じくらい芸術に触れる時間を設けるようにしています。

今回は、秋田駅から徒歩10分ほどにある秋田市千秋美術館と秋田県立美術館で同時開催されていた高野山金剛峯寺襖絵完成記念の企画展で千住博氏の作品を鑑賞することができました。

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千住博氏の作品は、今まで、羽田空港で触れることができ、また、直島の家プロジェクトで空間デザインを担当していたこともあったのでいくつかの作品には触れていたが、まとまった展示を見るのは初めてでした。

参考リンク:Haneda Airport 羽田空港 - Exhibitions - Hiroshi Senju Studio

まずは、秋田市立千秋美術館へ。

 

秋田市立千秋美術館

秋田総合生活文化会館・美術館(通称:アトリオン)という複合施設の中にある美術館。

新施設は整備手法として東北初の試みとして、事業コンペティション方式を取り入れることが決定。1987年1月には、3グループの応募の中から日本生命フジタ鹿島企業連合の事業案が採択され1989年にオープンした。

 

こちらは、主に西沢立衛氏が設計した軽井沢千住博美術館に展示してある作品でした。

高野山金剛峯寺襖絵完成記念ということで、制作過程のムービーを見ることができ、その後実際に「断崖図」、「瀧図」を鑑賞することができ自然の空間から眼前に広がる景色を望んでいるようで鮮やかな作品であった。

参考リンク:軽井沢千住博美術館

 

次は、場所を移してエリアなかいちの一部として、存在している秋田県立美術館 平野政吉コレクションへ。

当日は、秋田放送のフェスが開催しており、かなりの賑わいでした。

 

秋田県立美術館 平野政吉コレクション

2013年に千秋公園内にあった平野政吉美術館を移設させて再オープン。

設計は、安藤忠雄氏。

支柱のない螺旋階段と2階から望むことができる水庭が特徴的である。

 

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玄関入ってすぐの螺旋階段。この場所のほかにも螺旋階段があり、すべて美しいフォルムであった。秋田で安藤建築に出会えて喜びも大きく感じることができた。

千住博氏の作品は、1階に展示してあった2015年のヴェネツィアビエンナーレで展示もされた「龍神Ⅰ・Ⅱ」である。こちらの作品は、撮影可能でした。

時間ごとに2種類の表現を見せてくれて、大変神秘的であった。

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2階へ上がると、ミュージアムラウンジに通じているところから、千秋公園を望みながら水庭が美しかった。

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2階の展示は、常設展で秋田の資産家である平野政吉氏と親交のあったレオナールこと藤田嗣治氏の作品に触れることができた。

そのなかでも、壁に大きく展示してあった「秋田の行事」は迫力があった。

藤田嗣治氏は、フランスに渡ったイメージはあったが、秋田とゆかりがあり、この美術館自体も、平野政吉氏が急死した藤田嗣治氏の妻マドレーヌの鎮魂のために美術館建設を打ち出したという経緯を知り、平野政吉氏と藤田嗣治氏の深いつながりを感じることができた。

最後に、再び千住博氏の作品に戻り、「フォーリングカラー」を鑑賞。鮮やかな色彩で瀧を表現し、日本画とは思えない新しい切り口を提供していく作品に今後も楽しみです。

 

高野山金剛峯寺にも訪問したいと思うと同時に、軽井沢にある軽井沢千住博美術館にも訪問したくなりました。

 

参考リンク:秋田県立美術館 -